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2026.07.03 (金) 印刷する

シンポジウム『日本を強く豊かに』 第一部 「激動の国際情勢! どうする日本?」

令和8年6月23日(火)国家基本問題研究所は、シンポジウム「日本を強く豊かに」を東京・内幸町のイイノホールで開催した。今回は米国ワシントンを中心に活動する研究会Salon de Sojitzが共催し、定例の月例研究会の枠組みを拡大し2部構成で実施した。

第一部は、「激動の国際情勢!どうする日本?次世代のリーダーに問う」と題し、有村治子自民党総務会長と小林鷹之自民党政調会長(今回は残念ながら掲載なし)という与党の重責を担う二人のリーダーに基調講演をお願いした。

第二部は、「2027年、日本の安全保障上の課題!このままでいいのか日本!」と題し、鈴木英敬自民党政調会長特別補佐による基調講演に続き、鈴木議員に加え吉田正紀双日米国副社長・元防衛大臣政策参与、岩田清文元陸上幕僚長・国基研副理事長、村野将ハドソン研究所上席研究員によるパネルディスカッションを、櫻井よしこ国基研理事長の司会で進行した。

シンポジウムの概要は長尺となるため、第一部と第二部に分け、以下に第一部の概要を掲載する。

【概要】
第一部:「激動の国際情勢!どうする日本?次世代のリーダーに問う」
●基調講演:有村治子・自民党総務会長

81年前の今日6月23日、沖縄戦における組織的戦闘が終結した。「沖縄県民かく戦えり。県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを」と大田実海軍中将が東京に最後の打電をし自決した10日後、20万人以上が戦死された沖縄戦において継戦能力を失ったこの日は、戦後「慰霊の日」となっている。

サンフランシスコ講和条約発効によって、我が国が約7年ぶりに主権を回復した1952年4月28日を私達は大事に想う一方、実はこの日を基点に、沖縄は日本本土から切り離され、その後も更に20年間、米国の統治下に置かれることになった。「沖縄返還なくして戦後は終わらない」との国民悲願が叶い沖縄が晴れて祖国に復帰したのは、昭和47年(1972)5月15日。復帰から50年を経た令和4年(2022)、政府主催「沖縄復帰50周年記念式典」を私が提案し、国民統合の象徴であられる天皇皇后両陛下ご臨席のもとで式典が実現した背景には、沖縄の世論分断を図る外国勢力への警戒感がある。保守の視点から沖縄に寄り添いたい。

・国会質問によって我が国の島が「倍増」
日本や沖縄県には、島が一体いくつあるのか?沖縄県はHPで160としていたが、政府は海保調査(1987年)に基づき363と主張、県と国が把握する沖縄の島の数にはダブルスコア以上の乖離があった。我が国の島の数を正確に把握することは、領土を確定させ、国益を守る基本であるはず。有村の国会質問を契機に、政府が35年ぶりに国土をなす島の数を数え直し、沖縄の島の数は691と確定した。全国では6852とされてきた島の数は、実際には、14125と「倍増」し、日本政府が島を数える定義が、定まった。今日は、都道府県別の島の数を一覧にした資料を持参したので、皆さまの故郷にいくつ島があるのか、ぜひ話題にして、海洋国家日本に対する国民的関心を高めて頂きたい。

・国力、国家観、国益を重視する高市政権
昨年10月に自民党70年の歴史において初の女性総裁が選出され、伊藤博文公が初代内閣総理大臣に就任した明治18年(1885)から140年の憲政史上初めて、女性総理大臣が誕生、高市政権発足から8か月が経過した。公明党の連立離脱から10日間で維新との連立政権合意に漕ぎつけた高市総理は鬼気迫るものがあった。今年2月の総選挙の結果、1つの政党が2/3を超える議席を獲得したのも戦後80年の歴史において初。歴史の転換期に身を置くだけではなく、主権者たる国民皆様と共に私たち自身が歴史を創っている緊張感がある。

「挑戦しない国に未来はありません。守るだけの政治に希望は生まれません。希望ある未来は、私達自身が決断し、行動し、つくり上げていくものです」と国民に直接訴えた高市総理のメッセージは、日本人の主体性・底力を覚醒させるものだったと認識している。

高市総理は、総裁選で3度戦った時から、国力を具体的に意識してきた。国力とは一体何を指すのか。政府は2022年に発表した国家安全保障戦略の中で初めて、国力を「◆経済力、◆外交力、◆防衛力、◆科学技術力、◆情報力」と定義した。私はこれら5項目に加え、◆人口規模、◆国民性も含めた【国柄】、を国力の要素として付け加えたい。

日本の国柄の中核をなすのが皇室。天皇陛下は、日本国および国民統合の【象徴】であられると憲法は定めており、陛下の地位が主権者たる国民の総意と明記されている以上、【象徴】の意味と意義を真摯に探究したい。初代神武天皇の即位から、2千年以上、126代今上陛下まで、脈々と継承されてきた皇室の血統(皇統)の正統性は、一つの例外もなく、男系(父方)による皇位継承によって紡がれてきたことに心を配りたい。正統性を持つ皇室の【権威】と、政治闘争となる【権力】を分け、二つの力を堅持してきた日本の国柄、先人の知恵は、陛下と国民が共に創り上げてきた日本の価値であるはず。

国防の象徴である自衛隊について、私達は国民教育の中で何を学んできただろうか。先日手に取った義務教育の社会科教科書では、自衛隊の災害支援の様子が写真と共に数行で掲載されていただけで、衝撃を受けた。「主権」「抑止力」等、日本の安全と繁栄のために、象徴的な言葉はその意義をしっかり国民に伝え、国民の理解・共感を得て、高市政権には歴史的な使命を果たして頂きたい。自民党総務会長として、政権を心して補佐し、国家国民にお仕えしたい。

(文責 国基研)

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